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KS-200による弦掛けピン作り

工場の省力化に携わる人は今でもフレデリック・W・テイラーの「科学的管理法の諸原理」を勉強するんだろうか。
その昔、ストップウオッチ片手によく「作業分析」をやった。このデータから機械化や自動化のポイントを見つけ出すというものだった。

さて目下製作中の2台のアルハープ、弦を引っ掛けるピン(ギターでいえばナット)の製作にはいった。
KS-200という小型旋盤を使うのだが、作る数が数だけに忍耐力の極みみたいな仕事になる。今回は25弦×2台=50個も要る。

ここで先ほどのテイラーさんの理屈を思い出す。そしてしばしthinking。・・・単純繰り返し作業をいかに効率化するか、しかも精度を維持したまま・・・・。
簡単な治具もこしらえたり。

何も考えずにやってしまうと、もう終りという頃になって「あっ、こうすればよかったのに!」となるのがだいたい人の(いや自分の)常なのである。
そのかいあってか、だいたい1本あたり10分かかるのが7分半ぐらいになった。50をかけると125分の短縮!


KS-200でこれから削るところ。材は縞黒檀、30mmほど出ています。四角い棒です。
アルハープのナットピン製作


7つ道具。黒い棒は縞黒檀材。バンドソーで切り出しただけです。
チューブはトルメックの刃物研ぎ用コンパウンド。あとサンドペーパとミニのこぎり。
缶はもちろんオスモ。これでオイルフィニッシュ。
アルハープのナットピン製作


四角い棒をいきなり丸棒にします。金属用のバイトなのでへっちゃらです。
旋盤には送り目盛がついているので十分正確に直径を再現できます。
この写真、実際は回っているのですが、ストロボ撮影のため静止して見えます。
アルハープのナットピン製作


削ったあと、サンドペーパーとコンパウンドで磨いて、オスモで拭きます。
最後に写真のように切り込みを入れて、ミニのこぎりで切り離します。
アルハープのナットピン製作



このようにピンが納まります。音に関係するので、はめあいの精度にはかなり気を遣います。
アルハープのナットピン製作

コメント

No title

半月以上更新されないし身の上に何かあったのか?と思ってたらお元気なようで安心しました。自由人の特権かな?

No title

y君、

ただサボっていただけです。

話はちがうけど12日の午後、ピアノ発表会でまた吹きます。天理文化センターです。

No title

実は私も最近古巣で吹いてます。(ホラじゃないですよ)
19日午後、奈良県橿原文化会館で本番です。

No title

y君、

文化会館のHPに載ってますね。
楽器はあの大法螺ですか。

No title

そうです。運搬で疲れてしまいます。

No title

お世話様です。
久しぶりに伺ったらピンの作り方が!
ピンから作られるのですね。

気が遠くなるほどの大変さ!
心して大事にさせていただきます。

この子に会えるのはいつでしょう?
今から楽しみです。

またよろしくお願いします。

No title

みやしたさん、

こんにちは。コメントありがとうございます。
金属製のチューニングピン以外は材木から手作りしています。ちなみにこの黒檀のピンは元は床柱でした。
塗装も終わりました。乾き次第、ブリッジを接着するといよいよ完成です。お楽しみに。

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