2011/06/19

ラコート7弦の製作-5 糸巻きの製作

あれこれトライアンドエラーを繰り返しましたが、何とか形になりました。でも、こんなことをする人は日本でも片手に余るかもしれませんね。

1.まず穴をあけます。ワークをしっかり抑え込むのがポイント。
  これで必要枚数ぶんあります(3枚)。プレートは真ちゅうです。
craftm_Lchp_m2.jpg


2.金切りバサミで切ります。紙テープが墨線のかわりです。
  切り取るとかなり湾曲しているので、ゲンノウで叩いてフラットにします。
  次のロウ付けのために接合面をサンディングします。
crfatm_Lchp_m3.jpg


3.既製糸巻きのプレートに対して垂直に前述のプレートをロウ付けします。
  当初銀ロウで挑戦しましたがどうしてもうまくいかないので、
  ステンレスや銅系で用いるスズ合金(まあヤニ無しハンダですね)を使いました。
  正しいフラックスを使うことがポイントだと思います。
  事前に強度チェックを行なって問題なかろうことを確認しました。
  手前はトーチ(バーナー)で、ブタンガスと酸素ボンベにつながっています。
  <手順>
   ①既製糸巻きの接合面に予めハンダゴテを使ってロウ(ハンダ)をつけておく
   ②ワークを垂直に保持して、フラックスを塗布する
   ③バーナーでワークを熱する 銀ロウのように板の色が変わるほど熱する必要なし
   ④ロウを接合箇所に押しあてれば、スっと溶けて、毛管現象も手伝ってジワっと拡がればOK
     バーナーの炎を直接ロウに当てないこと
   ⑤適当に冷めたら、接合箇所を歯ブラシで水洗いする - サビ防止のため
craftm_Lchp_m4.jpg


4.ロウ付けしてからディスクグラインダーで糸倉にはめ込む部分を切除します。
  あとは真ちゅうプレートを整形して磨いて塗装すれば完了です。
  黒いカップの中に分解した糸巻きのパーツが入っています。
  7弦のために既製の糸巻きが2セット必要です。
craftm_Lchp_m5.jpg


<参考>
 こういう糸巻きを作っています。
 このヘッドの形なので、通常の糸巻きが使えないのです。
出典 http://www.harpguitars.net/history/month_hg/month-hg-11-08b.htm
kresse_lacote_headback-kresse (1).jpg




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コメント

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No title

ここまで来るのに相当悪戦苦闘されたことでしょう。それにも関わらず果敢にアタックされるとはチャレンジャーであり使命感、責任感強いんですね。それでも新なことに、未知のことをさせてもらえることはありがたい何て何と謙虚なことでしょう。私も見習わなくては。それにしてもこの部分だけ外注に出しても無理ないと思いますがやってしまうmaru さんを尊敬します。

No title

魅惑のギタリストさん、
お褒めにあずかりありがとうございます。
試行錯誤するのが好きなだけです。長いこと技術屋をしていたのがしみついているのでしょう。

蛇足ですが、失敗例のほうが技術蓄積になります。

No title

素晴らしい!!!です。

No title

楽さん、
ありがとうございます。でも、この道のプロ(英国のロジャースさんとか)からみれば「何やっとんねん」かも知れません。

No title

大変な作業ですね。
私は知らず知らずの間に,ラプレヴォットとラコートを足して2で割ったようなギターをモダンでやっていたことになるんですね。

ブリッジ部の弦の止め方も,案としては持っていて,いずれ作ることになる7弦ギターで試してみようと思っていました。

No title

Totanさん、
まさにそうですね。このラコート7弦を見た時、わたしもTotanさんの楽器を思いおこしました。