2007/12/19

塗装の威力!

ロマニリョス講習のギター、最終塗装して10日ほど経ったので弦を張ってみた。
3分塗装のときに比べて明らかに音が違う。特に低音の3本。周波数スペクトルをとってみると倍音列のレベルが高くなっていた。

ホセ・ラミレスⅢ世の著書によれば、『木の音の伝達速度は繊維方向に比べてクロス方向は何分の一しかない』。
まあこれは一般的に云われていることである。
さらに続けて、『これを補うのが塗装膜であり、それが全方向に音を伝達せしめる』。したがって塗膜の硬軟・厚薄で響きや音質がかわってくるという。

そういう原理も作用したのか、良い方向に変化しているのは確かだ。そういえばちょうど一年前に作った楽器もここにきて俄然箱鳴りしてきている。

ラミレスの話の続き。
彼は、『酒精セラックニスは最低である』と断じている。古今東西の名工が良かれと思って使ってきたものをここまで否定するのは彼らしい。
それでは何がいいのかというと、亜麻仁油ベースのニスという。これで塗装したギターをセゴビアに進呈したところ、たいへん気に入ってくれた由。
でも1年経ってもまだベトベトで胴に毛糸をいっぱいくっつけて帰ってきたと述懐している。

コメント

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No title

塗装も奥深いものがありますね。

No title

塗装、難しいです。この2年、ノイローゼになりそうなくらい塗装に悩まされています。
恐るべし、塗装の威力!!(泣笑)

No title

HSPTさん、
製作家によって説が違うのも興味深いです。

No title

Luthierさん、
お悩み?Why?
ネガティブに影響すると厄介ですね。

No title

tmaruさん。

下記の内容が掲載されている書籍名をご存じでしたら教えていただけますか。
>ホセ・ラミレスⅢ世の著書によれば、『木の音の伝達速度は繊維方向に比べてクロス方向は何分の一しかない』。

No title

yatsさん、
当ウエブサイトの図書コーナー(下のURL)をご覧下さい。
今読み返してみると、「何分の1」ではなくて「相当程度弱い」となっていました。他で見た情報と混同していました。

http://www.geocities.jp/tn_maru/craftm_BOOKS.html

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tmaruさん。
お返事ありがとうございました。
やはり文献によりデータが違いますね。
手がける作品に合わせて自身で測定する必要がありそうです。