2013/12/27

今年生まれた作品たち

2013年に工房で誕生したものを順番にふりかえってみました。

▼サックスのサムフックとサムレスト
演奏するとき、左右の親指があたる所の部品です。黒檀製なので黒っぽく写っています。これで音が良くなった?かどうかは別にして、自作品なので気分はいいです。
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▼オリジナルのアコースティックギター
細かい木象嵌には苦労しました。ブレイシングもオリジナルです。
詳細->http://naracraftm.seesaa.net/article/358740110.html
演奏->http://naracraftm.seesaa.net/article/359029063.html
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▼こちらは製作教室で完成した、OOOタイプのアコギ
キットから出発しましたが、生徒さんのアイデア満載で作りました。
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▼これも製作教室での作品 大部分生徒さんが作られました。
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▼記録的な暑さの中、これと格闘しました。完成品で80Kg以上あります。
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▼クラシックギターの製作教室での作品 ほぼ一年がかりで完成です。
工房初の杉トップの楽器でした。
詳細->http://g-makingclass.seesaa.net/article/371030821.html
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▼木工教室での作品 裁縫箱ですね
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▼これも木工教室での作品 ギタースタンドです
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▼最後はN先生特注の、松/ハカランダ
たいそう喜んでいただきました。既にステージで活躍しているようです。
詳細->http://naracraftm.seesaa.net/article/377587859.html
納品->http://naracraftm.seesaa.net/article/377787614.html
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★最後までご覧いただきありがとうございました。
これらの他にもいくつかありますが、いずれの作品も精一杯取り組んできたので、それぞれ思い出深いです。
ご用命いただいた方々、また教室の生徒さん、ありがとうございました。来る年もよろしくお願いいたします。



2013/12/25

ラティスⅢの製作-12 塗装開始

目止めのエポキシが十分キュアリングしたら、いよいよ塗装です。このギターもシェラックニスのタンポ摺りだけで仕上げます。
要るものは下の写真だけで、極めて手軽にできる塗装方法です。特長はなんといっても超薄層で鏡面が得られるということです。ギターにぴったりですね。上手に塗れば塗膜が角質化しているので案外強靭なんです。用具は単純ですが、技術的な慣れと根気と妥協しない精神力が必要です。

▼ガラスびんの中は潤滑用のオリーブ油、その横が無水エタノール、黄色いのがシェラックニス、前に転がっているのが「タンポ」。このタンポにニスと油をつけてひたすらスリスリします。
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▼バック面は一回目の塗装が終わりました。これからサイドを塗るところです。
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▼そのサイドの片側を一回目を塗りました。約20分所要。
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▼バックの2回目を塗ったところです。しばらく日数をおいてあと3~4回ほど繰り返します。で、そのあとが肝心なんですが ・・・ また書きます
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2013/12/24

TE3の製作 口輪・横裏棹材

前回紹介した象嵌モチーフを埋める輪っかを作ります。

材はグラナディラ(アフリカブラックウッド)、これにパコソンで作った図面を貼り付けてまず外周を切りとります。
モチーフを嵌めこむ穴を角ノミであけます。ノミの大きさは2分。(写真) 貫通穴なので下敷きが必要です。
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次に内周を切りとります
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その輪っかをはめる溝を表面板に彫って接着して、そのあと2分角(6.4mm角)に成形した象嵌モチーフを叩きこみます。
さらに輪っかの内外周にラインを入れるための溝を彫って、ラインを何本か一挙に埋め込みます。

▼乾燥後、表面の出っ張りをなくせば完了です。今回は女性ユーザーなのでラインの配色を少し変えました(拡大するとよくわかります)。口輪の部分だけエポキシを塗っておきます。汚れ防止とニス塗り時の滲み防止です。
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▼今回のサイド・バック材はインディアンローズ、ネックは右端のセドロです。
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2013/12/20

ラティスⅢの製作-11 ポアーフィリング

きょうは、小雪舞う今シーズン一番の寒さでしたが、工房は20℃。もったいないけど作業工程上、しかたありません。

朝いちにLEDスタンドが届きました。非常に明るくて波長もほどよいみたいで疲れません。年々目がうっとうしくなる身にとっては強力な味方です。
ポアーフィリング(目止め)、今回もエポキシ(PT-40)を使っています。導管が大きくて深いハカランダなので少なくとも4回は必要です。

▼写真にけったいな処理をしていますが、3回目のエポキシ塗布を行なったところです。ブルーのヘラで塗り拡げて/搔き取ります。上記LEDライトが点灯しています。
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▼こちらも忘れずに塗装を進めています。シェラックニスを刷毛塗りしたところです。アームレストおよびブリッジのタイブロック飾りは桑です。
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2013/12/19

TE3の製作 はじまり

自分のとって第三世代(TE : third epoch)と銘打ったギターの製作がはじまった。TEの型名をつけたギターは既に2台作っているが、いずれも特注的要素が強かった。純粋に自分の設計によるのは今回がはじめてとなる。

弦長 : 630mm(ユーザーご指定)
トップ :  ヨーロピアンスプルース
サイド/バック : インディアンローズ
コンセプトというか目標は前回投稿記事のとおり
ショートスケールだが、ボディは650mm用のものを使うのが今回の特徴

▼トップ板はこの3セットを接いでみてから選ぶ (左端はスモーク処理したもの)
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▼まずは、毎度おなじみのロゼッタに象嵌するモチーフの切り出し
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▼切り出したものを貼り合わせているところ
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接着したあと中央部だけ切りとって、こういう具合に埋め込むことになります
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2013/12/15

第三世代のギター

昨年のあるギターコンサートの影響もあって、いつかは作ってみたいと思っているギターがある。きわめて自然な音。物理的に言えば、弦素材の音がしない、もしくはコントロールできるギター。

たとえば多くの弓奏楽器では鉄線の音が感じられないし、クラリネットやサックスもあの竹(リード)がビリビリ振動しているだけで、ラッパのたぐいは唇がブーブーいっているだけである。鉄線やリードや唇は単なるとっかかりの振動源でしかなく、楽器本体および奏者によってまるで違う楽音に見事に変換されるのである。

翻ってギター属といえば、名器&名奏者の組み合わせになれば別かもしれないが、どうも弦そのものの音が増幅されているに過ぎないような気がする(ただそれが魅力の中に含まれる場合もある)。金属巻弦であろうが、カーボン弦であろうが、いかにも木でこしらえた箱の肉声がするギター。しかも完成したその日から十分それを感じられるギター。弾き手を選ぶかもしれないが、それが自分が勝手に名付けた第三世代のギターだ。年が明ければ630のギターが連続する。その中で挑戦できればと思っている。



2013/12/15

岩永善信ギターリサイタルのお知らせ

2014年2月23日にテーネ・ザール(近鉄大和八木駅南口)で開催されます。
<プログラム>
 J.S.バッハ:リュート組曲第1 番 BWV996
 L.ボッケリーニ(川潟誠編曲):ソナタニ長調 G.448 ファンダンゴ付 (Guit.Cemb)
 Ⅰ Allegro maestoso Ⅱ Pastorale (牧歌) Ⅲ Grave assai~Fandango
 F.メンデルスゾーン:無言歌集より2曲
 G.ロッシーニ(岩永善信編曲):歌劇「セビリアの理髪師」序曲 他

素晴らしいホールでの岩永さんが奏でる10弦ギターの音楽が楽しみです。
当方も協賛しています。

チラシのPDFもリンクしておきます。
岩永チラシ表.pdf 、 岩永チラシ裏.pdf

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2013/12/13

小辻仁さん来房

大阪守口のギタリスト、小辻仁さんが工房にみえました。小辻さんは今年のギター音楽大賞で最優秀賞そしてグランプリを獲得され、つい先日も中村昭三ギターグループの演奏会でゲスト演奏されました。自分とは、その音楽大賞の副賞としてギターを提供させていただいたというご縁があります。
きょうはそのギターの調整を、ということでみえました。

実は当方、もし彼が望むなら副賞のギターを工房の在庫ギターと交換してさしあげようと、かねがね思っておりましたので、きょうは工房にギターを3台ほど並べて来訪を待っておりました。

そのことを告げると、「えっ、ほんとうですか?」と喜ばれたので、さっそく選んでもらいました。ギターにとってみれば工房で眠っているより、上手な人にバリバリ弾いてもらうほうが幸せに違いありません。

伺えば、来年からも更にいろいろと積極的に活動されるようです。母の日には「初リサイタル」も予定されています。現代曲にも取り組みたいとも仰っていました。その中で、きょうのギターもお役に立てればうれしいかぎりです。楽しみがひとつ増えました。

▼このギターも選択肢のひとつでしたが ・・
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▼結局これに白羽の矢が ・・・ 2007年作です
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2013/12/12

ラティスⅢの製作-10 指板接着

指板を接着して、ブリッジの位置を決めて、そこをマスキングして、保護のため脱蝋セッラックニス(無色)を刷毛で一回塗りました。

トップは欧州スプルースですが、オーブンでベイキング処理しているのでこんな色をしています。
アームレストは先日紹介したようにダボで位置決めして表面板に接着しますので、接着面にはマスキングしています。もちろんこの段階ではまだ接着していません。
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▼バインディングとバックセンターはこのギターのサイドとバックから木取りした材(ブラジリアンローズ)です。
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▼ロゼッタには目止め用のエポキシを極薄でコーティング/サンディングしてからニスをかけました。滲み防止です。なお、地板のグラナディラは今回横目で使いました。拡大すればわかります。遊び心です。
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2013/12/11

2013レビュー

Facebook のほうで今年の自分の投稿をまとめてくれました。それが下のリンクなんですが、Facebookに参加していないPCでも見られるのかな? 第九を聴きながら振り返ってみるのもいいかも。
でもよく考えると、10億以上という人すべてについてこれができてしまうということは、なんだか気持ち悪い気もします。

https://www.facebook.com/yearinreview/toshihito.maruyama