2013/08/30

クラシックギター(TE-1)の製作 ⑬ペオネス作り

表面板とネックをつなぎます。スペイン式の仕込みですね。ネックの根元には横板が納まる溝を切っています。自分はクサビを打ちこんで横板を固定するので、広めの溝になっています。これを見て製作者なら「けっこう胴が深いネ」と感じるかも知れませんね。そのとおりなんです。

▼背後の黒い板は裏板にするハカランダです
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横板と表面板をくっつけるための接着片(ペオネスといいます)を作ります。
マホガニー材を所定の寸法に木作りしたあと、断面をこのようになるように鉋がけします。削り台に両面テープの小片が貼ってあります。
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何本かまとめて(今回は3本)切っていきます。ペオネスの長さは鉛筆の線を目安にして、大小に切り分けます。この鋸ではほとんどバリが出ないのですが、接着時にはやはりペーパーでこすります。
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これでギター1台ぶんです。作りだめはしません。理由は木が錆びたり変化したりして気持ちが悪いから。
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さて、これから横板を曲げます。ベンディングマシンの型(モールド)は既に作ってあります。今回のハカランダは純粋な柾目ではないので緊張します。








2013/08/26

第2回クラシックギターフェスタ in南港ATC

ちょっと早いめですが、チラシが出来ましたのでお知らせ致します。

 ギター演奏は、田頭雅法さん、藤村良さん、
 ギターアンサンブルは、まほろばカプリシャス
 そして、今年は10名のギター製作家が出展されます。
 10月26,27日 大阪南港ATC

 第2回フェスタ.pdf <-- このチラシの原稿です(クリアーに表示されますよ)


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2013/08/25

カムクランプ自作②

ST.Mc社のカムクランプを分解してスケッチしました。このクランプは他社品にくらべて使いごこちがすぐれます。
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▼作図しました
鉄のフラットバーは規格品(4.5x19)、材は上と同じハードメイプルを使います。
フトコロの深さは用途上130mmとします。可動部材に打つ3つのスプリングピンの位置とカムの形が使い勝手を左右する気がします。自作するおもしろさもありますが、同じ物を大量に作る方法を考えるのも木工の醍醐味です。いろいろ治具が要りそうです。
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2013/08/21

クラシックギター(TE-1)の製作 ⑫ヘッド加工

ヘッドの加工は木工そのものなので、いつもあれこれ遊びながらやっています。

▼糸巻きの穴をあけるのに、今回はミニフライス盤を使ってみました。この機械は胸がすくような安定した回転をするので、最近はボール盤の出番が少なくなりました。材を両面テープで定盤に貼り付けて、スコヤで挟んで垂直を維持しています。フライス盤の首振り機能を活用します。
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▼糸鋸盤でヘッド頂部と糸蔵スロット部を切り抜きます。今回、糸鋸刃を「組木工房」さん(秋田県)のものに変えてみたところ、切れ味もドライブのしやすさも☆5つです。これはお勧めです。ヘグナーについてきた純正品よりもいいですよ。L=130mmです。
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▼写真の下の刃が今回使った、組木工房さんの刃 No.4 です。上はドラムサンダーのペーパーの再利用です。
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▼糸鋸サンダーです、なかなか塩梅がいいですよ。
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2013/08/19

カムクランプの自作

カムクランプとは木製のクランプで、ギター作りや小物作りでたいへん重宝します(下に貼り付けています)。

今後、大量に(50ほど)必要になるので自作することにしました。ちなみに下記のショップは世界中のギター類製作者の御用達になっています。自分も10年来お世話になっていますが、どうもカスタマーの足元をみたような商品が多くて、最近はあまり好きではありません。

自作の場合、材料費は下の1割ほどですが、自分の大切な時間は消費します。
まずは、ひとつ試作してみます。

↓ クリックすればショップの画面になります
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Cam Clamps


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Traditional cam clamps made of hardwood and steel, for years of daily use. They're faster and easier to use than metal C-clamps, and they give strong pressure for instrument assembly. Slide the upper jaw into position and flip the offset cam lever to tighten the clamp. The jaws have protective cork lining. Both sizes open to 8". 

See details below

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Cam Clamps
 
 Item#DescriptionIn stockPriceQuantity 
3721Small - 4-1/2" throat, 15/16" widthYes
$17.32
3 or more $15.74  
6 or more $14.44  
 
 
3723Large, 8-1/2" throat, 15/16" widthYes
$18.64
3 or more $16.93  
6 or more $15.53  
 
 

Quantity prices apply to multiples of the same item numberSelected currency  U.S. Dollars - USDAustralian Dollars - AUDBrazil Reais - BRLBritish Pounds - GBPCanadian Dollars - CADChinese Yuan - CNYDanish Kroner - DKKEuros - EURJapanese Yen - JPYMexican Pesos - MXNNew Zealand Dollars - NZDNorwegian Kroner - NOKRussian Rubles - RUBSouth African Rands - ZARSouth Korean Won - KRWSwedish Kroner - SEKSwiss Francs - CHF



2013/08/19

クラシックギター(TE-1)の製作 ⑪ネックヘッド

響板ができたのでネック作りにはいります。
材料を厚み19mm、幅約80mmに仕上げたあと、ヘッドの部分を斜め(今回は12度)に切ってそれをひっくり返して接着することによって、ヘッドを「への字」にします。この接合をスカーフジョイントといいます。日本建築でも古来使われています。
12度に切るのはバンドソーか手鋸で切りますが、接着面は鉋で仕上げます。

余談になりますが、無垢材で「への字」が一体物になっているネック材がありますが、自分は使ったことがありません。理由はいくつかありますがここでは省略します。

▼スカーフジョイントをしているところ
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▼斜面接着のため材がズレないように材料の両端をしっかり固定しておきます。また材の垂直の保持も必要です。ガラス板の上で行なっています。
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2013/08/18

クラシックギター(TE-1)の製作 ⑩響板調整

サウンドホール周辺の配置は当初の計画から少し変えましたが、一応これにて完成とします。大きなギターになるので、いつもとはパターンを変えてかなりタイトな設計にしています。
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▼タッピングデータ : サウンドホールに指をかけてブリッジサドルの中央をマレットで叩いた結果です。
振動の減衰カーブはまずまずになっています。
下のグラフによれば固有振動数は207.9Hz、つまりGisの音です。
しかし、実際はブリッジが設置され、指板やペオネスも接着されますのでこれより高くなります。
ちなみに、この表面板の頭を木製クリップで挟んで同じように叩くと、GisとAの中間にシフトした結果が得られました。
最近自分は、固有振動よりも倍音ピークの視覚的吟味のほうが意味があると思っています。

振動解析は、たとえば角度を測るのに分度器を用いるのと同じで、有用な測定手段だと思います。
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2013/08/16

雨が降った!!

10日ほど何も降りませんでしたが、ようやく降りました。この降り方で一時間も続けば怖いですが、15分ぐらいでやみました。

なかば嬉々として工房の窓からシャッターをきりました。イネもカエルも嬉しかったでしょうね。

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2013/08/15

表札づくり①

表札を依頼されるのは初めてです。お名前とイラストを木象嵌します。
ギター作りが神経を使う工程になっているので、ちょっと息抜きも兼ねて作りだしました。が、ぜんぜん息抜きにはなりませんでした。

▼依頼者制作の表札です 180x65mm 掲載OKはいただきました。
この絵をそのまま板に貼り付けて作業することになります。
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▼お名前は縞黒檀、枝とニャンコはサッチーネを使います。地板はハードメイプルというご指定です。
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▼#1のブレードでゆっくりゆっくり切っていきます。こういうときは、私は象嵌材の下に薄いベニヤ板を両面テープで貼り付けます。板がほとんど跳ねなくなるし、送材が楽で安全、それに細いところも折れにくいというメリットがあります。
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↑ 糸鋸盤 : ヘグナー Multicut SE

このあと、地板を彫っていく作業になります。これまた肩が凝る仕事です。






2013/08/14

クラシックギター(TE-1)の製作 ⑨力木接着2

昨日と変わり映えしない写真ですが、ギターを作る人にとっては興味がわくかも知れません。

7本の扇形の力木は断面を△に削りました。その高さは、ブリッジのあたりを頂点として両端に向かってなだらかに低くしています。
高音領域に斜めのバーを、またブリッジサドルの真裏には横バーを設置しました。これと7本の力木と交差するところは接着しました。斜めのバーと横バーは接着後に成型します。
7本バーの削り方と横バーの設置は、このギターの並みはずれた大きさ・容積を考慮しての思いきった策です。前に進むためにはリスクは避けられません。

craftm_bgsnbr2.JPG


▼上の2本のバーを接着する前のタッピングデータです。表側サドルの中心をマレットで叩きました。
余程のことがないかぎりこれを見てアクションしませんが、この先どう変化していくのかを知ることに意味があります。
上側のグラフ : なめらかに減衰していません、トロンボーンのアサガオ形状が理想です
下側のグラフ : 7本の棒だけなのでさすがに低音がちょっとウルサイ感じがします

力木7本貼って成形後.jpg