2011/06/30

有朋自遠方来、不亦楽乎

N高専で共に表題の論語を習った級友が訪ねて来てくれた。朝の通学電車もほとんどいっしょだった彼は、高専を卒業してなお国立の工大で学んだという秀才君。

結婚式に来てくれた以来なので30年ぶりになるが、不思議と懐かしさは全然感じなかった。昨日までふつうに会っていたような錯覚すら覚えた。制御機器大手の技術者だったので面白い話は尽きることはないが、武勇伝だけではない。昨今のニュースでよく耳にする話にもかんでいたり... 
こうして会いにきてくれるということは、さすがの企業戦士も五十路終盤にさしかかって余裕がでてきたのかもしれない。

まだまだ青年の雰囲気も漂う(ちょっと言い過ぎ?)ので、「全然変わってないね」といったら、「君も変わってないよ」と言われた。
まあお互い、形相がかわるほどの苦労はせずにきているのだろう。感謝。

「こんどは、よめさんも連れてくるね」
「ぜひ。楽しみにしてるよ」






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2011/06/26

ラコート/コスト 7弦の演奏

オリジナル楽器による演奏が最近アップされたようです。Kresse氏のコレクションということは、いままさに手本にしている楽器です。

演奏はどこかドイツ風な感じもしますが、楽器の音色や響きはスペインでもウイーンでもなく、フランスを感じます。

2011/06/25

二つのギターリサイタル

あしたの日曜日はいつもお世話になっているお二人のギターリサイタルです。
チラシは拡大すれば判読できると思います。

プログラムの内容ももちろんですが、期せずしてお二人とも弊作を使っていただけるとのことで楽しみが増しております。
主催者の中西さんはご自身で製作されたギターと小職作のトーレスモデルを、藤本さんは今春作のラプレヴォットレプリカを使用されます。

ttn_hs_con.jpg




2011/06/23

ラコート7弦の製作-6 ヘッド

きょうの工房は今シーズン最高の暑さでした。でもエアコンは入れません。今の工程ではまだ必要ないからです。これから組み立てに入っていくと必要になります。

下の写真、一瞥しただけでは何これ? かと思いますが、ギターのヘッドの裏です。
前回の記事で紹介した糸巻きを埋め込むためにこんな姿になっています。

そして何やら棒にヒモが掛っているのは?
棒にはサンドペーパが巻いてあります。で、ひもを左右交互に引っ張ることによって棒が回転して、丸い面を加工できます。この装置、きのう寝る時に思いつきました。糸巻きのロールの直径は10.0mmなので、棒にペーパを巻いてきっちり10mmとなるようにしています。
「必要は発明の母」ですね。3つの溝が一挙に且つ同じ量だけ削れます。

棒がはまっている左側の溝はサンディング済み、右側は未だの状態です。
craftm_Lcfph1.JPG
▲なお、四角い穴は角のみと手ノミで掘りました。見づらいですが、表側には化粧板が貼ってあります。このギターにはグラナディラを使いました。


▼糸巻きをはめ込んでみました。1弦側と6弦側のロールが突き合わさっている箇所が丸見えですが、ここは少し掘り下げて 「フタ」 をネジ止めにて装着することになります。(オリジナルどおりです)
 真ちゅうのプレートはギター完成間際に整形して磨きます。
crfaftm_Lchph2.JPG




2011/06/19

ラコート7弦の製作-5 糸巻きの製作

あれこれトライアンドエラーを繰り返しましたが、何とか形になりました。でも、こんなことをする人は日本でも片手に余るかもしれませんね。

1.まず穴をあけます。ワークをしっかり抑え込むのがポイント。
  これで必要枚数ぶんあります(3枚)。プレートは真ちゅうです。
craftm_Lchp_m2.jpg


2.金切りバサミで切ります。紙テープが墨線のかわりです。
  切り取るとかなり湾曲しているので、ゲンノウで叩いてフラットにします。
  次のロウ付けのために接合面をサンディングします。
crfatm_Lchp_m3.jpg


3.既製糸巻きのプレートに対して垂直に前述のプレートをロウ付けします。
  当初銀ロウで挑戦しましたがどうしてもうまくいかないので、
  ステンレスや銅系で用いるスズ合金(まあヤニ無しハンダですね)を使いました。
  正しいフラックスを使うことがポイントだと思います。
  事前に強度チェックを行なって問題なかろうことを確認しました。
  手前はトーチ(バーナー)で、ブタンガスと酸素ボンベにつながっています。
  <手順>
   ①既製糸巻きの接合面に予めハンダゴテを使ってロウ(ハンダ)をつけておく
   ②ワークを垂直に保持して、フラックスを塗布する
   ③バーナーでワークを熱する 銀ロウのように板の色が変わるほど熱する必要なし
   ④ロウを接合箇所に押しあてれば、スっと溶けて、毛管現象も手伝ってジワっと拡がればOK
     バーナーの炎を直接ロウに当てないこと
   ⑤適当に冷めたら、接合箇所を歯ブラシで水洗いする - サビ防止のため
craftm_Lchp_m4.jpg


4.ロウ付けしてからディスクグラインダーで糸倉にはめ込む部分を切除します。
  あとは真ちゅうプレートを整形して磨いて塗装すれば完了です。
  黒いカップの中に分解した糸巻きのパーツが入っています。
  7弦のために既製の糸巻きが2セット必要です。
craftm_Lchp_m5.jpg


<参考>
 こういう糸巻きを作っています。
 このヘッドの形なので、通常の糸巻きが使えないのです。
出典 http://www.harpguitars.net/history/month_hg/month-hg-11-08b.htm
kresse_lacote_headback-kresse (1).jpg




2011/06/17

スペイン周遊記-完結

いまごろになってしまいましたが、ようやく最後までいきつきました

ふぅ~

http://craftm-esp2011.seesaa.net/

▼この景色も出てきます
craftm_Esp_Sv.jpg




2011/06/16

ラコート7弦の製作-4 表面板とその振動解析

いちおう表面板が完成した。

写真のようにブリッジの裏には何も配さず、自由に板を振動させようとする原作者のコンセプト。前回のラプレヴォットもそうだが、こういう考え方には大いに賛同できる。そのかわり板の厚さ分布はファンブレイシングを採用するモダンギターよりは多少でも厚めにしたほうが何かと好ましかろう。

▼一番下のバーだけはスキャロップ(両肩を削ること)しないのはオリジナルどおり
craftm_Lchp_Sb.jpg


▼周波数スペクトラム (上の写真左に写っているバチでブリッジ位置を叩いて、その音を右に写っているレコーダーで録音した)
 ピークは273.9、237.3、147.9(Hz) 三つめは実音Dにかぶるがこの波形なら問題なしとする。
 モダンギターに比べて固有振動数はやはり高い。
craftm_Lchp_Sp.jpg


▼振動の様子  きれいな紡錘形で減衰していくのが望ましい気もするが、少々「ふし」が観察される
  今の段階ではこうしておく
craftm_Lchp_Wv.jpg




2011/06/15

ラコート7弦の製作-3 ソレーラの改造

この楽器は表面板と指板の間にネック材がスペーサーとなって7mmほど持ち上がるかっこうをしている。現代のレイズドフィンガーボードのはしりだ。

ボディとネックの結合はオリジナルではホゾ方式(いわゆるドイツ式)のようだが、ぼくはいつものようにスペイン式(ネックの根元にまず横板を差し込んで組み上げていく方式)で作る。
ただそうなると、今回ネックを持ち上げるので通常のフラットな作業台(ソレーラと呼ぶ)ではどうみても不都合になる。そこで、ネック自体の作り方の手順も考え合わせた末、ソレーラのネック部を掘り込むことにした。(写真)

▼今回もランバーコア材による外型を新作 中にはまっているのはテンプレートの3mm板
craftm_Lchp_ot.jpg




2011/06/13

ラコート7弦の製作-2 表と裏板

本来ここには糸巻きのロウ付けの様子をアップしたいのだが、目下悪戦苦闘中にて後日とする。
尋常ではうまくいかないので別の手段を講ずるべく物品手配中である。

その間、表と裏板にとりかかっている。
サウンドホールが小さめで、えらく下にあるのがこのギターの特徴。何のために? 音響というよりフレットを24(つまり2オクターブ)まで付けたかったためかも知れない。
裏板と横板はオリジナルどおり縞模様のメイプルで、センターの飾りも付けない。

表のブレイシング位置は、参考のためにダメモトでオリジナルの所有者で製作家のドイツ人に質問している。

▼ふっくらしたダルマさん。いずれの板も実寸より5mmほど大きめに木取りしています。
craftm_Lchp_SbBc.jpg




2011/06/12

ワイン木箱のチェスト

お客様からのリピートは嬉しいものだ。昨年冬のワインテーブルに続いて今度は収納家具。名付けてワインチェスト。

材料は同じでフランスからのワイン木箱。これを分解して抽斗(ひきだし)がふたつ付いた洋風の小箪笥に仕立てる。もちろんこの板だけでは作れないので、柱などの構造部材や天板にはミズナラ材を使う。

それにしても贅沢な材料だ。単なる松の板ではない。ワインを買わなければ手に入らないのだから。

しばらくギター製作モードなのでこれで遊べるのはちょっと先になるが、ギター作りで疲れた(?)精神を癒してくれる仕事になりそうだ。

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