2011/04/30

ラプレヴォットの製作-11 完成

とりあえずHANABACHのスーパーローテンションを標準より半音下げて調弦しました。
来月末ごろには羊腸弦も入荷予定なので、これがまた楽しみです。

想像していたような自然な響きと余韻です。
ぼくには、ずっと弾いていたい楽器のひとつになりました。
アトリエでいつでも弾いていただけますので、ご一報をおまちしています。

▼弦長さ632mm 表:松 裏横:ホンジュラスマホガニー 総重量980g
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▼オリジナルにならって裏板を削り出しました 膨らみは約12mm
裏板・横板はニスではなく、オイル+ワックス仕上げです
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▼糸巻き  軽量で弦交換も楽なんですが、少なからず慣れが必要です
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▼胴の深さは70mmしかありません
サウンドホールから縦に走るバスバーが見えます
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▼駒 いろいろ思案しましたが結局これです 長さ142mm オイル仕上げ
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2011/04/27

ラプレヴォットの製作-10 木ペグ取付け

ギヤー内蔵の木ペグは今回パスして、昔ながらの素朴なペグにしました。黒檀製。
ビオラ用のペグが買ってあったのでそれを流用します。自作するのは次回のお楽しみにします。

▼テーパ穴をあけるためのリーマ。刃は円周の半分だけ。これで穴が梅の花のようにならずにきれいな円になります。
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▼ペグ側面の中央に弦穴をあけるための治具。ちょっとわかりにくいですが、1.5mmΦドリル刃用のガイド穴がすでにあけてあります。ペグは長かったので先をカットしました。
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▼リーマにマジックで印をつけました。この道具、高いだけのことは十分にあります。
 関係ないですが、背後に写っているのはネックに使用した「カヤの木」。
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▼こんな顔になります。ヘッドプレートは黒檀。
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☆あとは、ペグがスムーズに回るように、バイオリンなどのペグに塗る ”コンポジション” を入手するだけです。




2011/04/26

ラプレヴォットの製作-9 oil finishing

結局、表板とネック以外はオイルで仕上げました。家具塗装でよく使う osmo社のnormal clear にしました。理由はカルナバなどのワックスが含まれているからです。
目止めしてあるのでウエスで1回塗るだけでツヤツヤになります。しかしこれだけではさすがに耐久性に問題があるので、明日少なくとももう1回塗り重ねるつもりです。
ギターをオイルで仕上げるのは初めてですがマホガニーとの相性、なかなかよさそうです。

なお、表面板はシェラックのフレンチポリッシングです。冬目と夏目(木目のこと)の凸凹がなくなるくらいに塗膜が出来ているのでもうこれで終了とします。


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2011/04/25

ラプレヴォットの製作-8 finishing 

裏板を凸面に削りだしたときのスクレーパ跡を取り除くのにけっこう汗をかきましたが、なんとか下地調整を終えて塗装にはりました。

表面板と榧(かや)の棹はシェラックニス(シードラック+クスミのボタンラック)で決まりですが、側裏をどうするかちょっと迷っています。シェラックニスか、オイルフィニイッシュか。
で、オイルのときは、亜麻仁油? 桐油? クルミオイル? それともオスモ?

まあいずれにしてもマホガニーの導管を埋める必要があるので、まずは目止めです。
今回も、前作の7弦で結果がよかったz-poxyを使いました。これの一番のポイントは塗るときのワイピングです。
百円ショップで見つけた窓ガラス用の水切りが重宝します。

▼こうして数時間吊るしておいてから、スクレーパやサンディングでエポキシをはがします。前回はハカランダだったので目止めを2回行いました。
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▲ヘッドプレートの上端に白い丸点が見えますが、貝を埋めました。




2011/04/21

ラプレヴォットの製作-7 Finger Board

きょうは朝からバインディングを巻いて、午後は指板を作って接着しました。暖かな乾燥日は接着の上がりが速いのでスイスイといきます。

自分は部材の作りだめはしません。要る直前に切り出して加工してその日のうちに接着してしまいます。
家具作りのときも同じ方針です。放置しておいて、反ったり膨らんだり縮んだりするのが気持ち悪いからです。
ただ、表面板を接いで吊るしておくのだけは例外です。これでそっくりかえるような板はそもそも使えません。

▼この写真をみて、ラベルを作るのを忘れてることに今気づきました。やっぱり楕円形のラベルかな。
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2011/04/20

ラプレヴォットの演奏

youtubeで探しましたが、オリジナル楽器での演奏は今のところ見つかりません。
レプリカの演奏はありました。なぜか7弦のモデルでした。
ロマンチックに弾く人ですね。7弦をことさらに強調しているような気も...。

▼これは、ヴァイスの組曲8番~パッサカリア

他のヴァイスの組曲や、バッハの夢見るようなシャコンヌもありました
2011/04/19

温泉の日

きょうは、温泉日でした。だいたい月に1、2回行くようにしています。

行き先は、下市(しもいち)温泉。いま気に入っている場所です。その理由は優先順に、

1.すいていて  : 風呂場に5人以上居る温泉はイヤ
2.昼食が美味しくて : ここの食堂は古き佳き時代のまま、そして温かい
3.静かで : 環境も人間も
4.家から近くて : 30分ぐらい
5.マッサージもできる : チェアーがいっぱいある

露天風呂に入っている時、大音量でサイレンが鳴ったのでびっくりしましたが、お昼のサイレンでした。
そのサイレンを聞きながら、きょうも作品のイメージを膨らませました。

関連サイト  :  http://www.town.shimoichi.nara.jp/sightseeing/sights/spa.html
2011/04/18

ラプレヴォットの製作-6 ペオネス&ライニング

表面板面積がそれでなくても狭いので、ペオネス(表と横板を接着する小さな駒)は思いきって小型で薄くしました。
ちなみに、ラプレボット氏はバイオリン製作家らしく、ペオネスではなくて鋸目無しのライニング方式にしています。

一方、裏板接着時の糊しろとなるライニングは、オリジナルどおり鋸目の無い1本の板(3mm厚)を曲げて作りました。
写真はまさにそれを接着しているところ。いつもの洗濯バサミではさすがに役不足なのでのご覧のクランプ総動員となりました。

このライニングは接着後に、断面が台形になるようにナイフで削って成形します。前もって削らないのはクランプしづらいからです。

このあと裏板でフタをするのですが、それまでに決めねばならないことがあります。
それは、今回のブリッジをどうするかです。
 1)モダンギターと同じ形式
 2)フォークギターみたいなピン止め方式(オリジナルはこれです)
 3)ブリッジはサドルのみとして、弦は表面板にじかに穴を明けてそこから引っ張る(アルハープ式)
 4)1)と3)の両方が試せるようなデザイン

1)以外は、表面板の裏にちょっと細工が必要なので、裏板をくっつける前に決断せねばならないのです。
いい機会なので普段から思っていることを試したいと思う一方、今回はオリジナルを尊重しときなさい・・・・という自分も居て。

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2011/04/16

7弦ギター納品

きょう、お客様に引き渡しました。どうぞ末永くよろしくお願いいたします。

どのようなギターであれ、製作するときは常にそれまでの経験を全て活かしきるのはあたりまえですが、それだけでは発展がないので必ず何かしら新規なことを導入するようにしています。
芸術は「再現性」ということばと無縁であるべきと私は思っています。

この7弦ギター作りでもいろいろと学習することができました。自画自賛・手前味噌の話は置いといて、あれこれ想定したことが結果に顕われるのはうれしいものです。

弦を張ってまだ1週間もたちません。
弦のテンションに各所が馴染むまで数週間、リノキシン入りのシェラックニスが完全硬化するまで半年以上、表面板材のヤニ成分が酸化したりマイグレートするのに数年いや数十年・・・・ つきなみですが、今後の成長が楽しみです。

<something new for 7弦>
 ・プランティージャ : 肩部のラインをマイナーチェンジ
 ・力木 : クロッシング・スラントバーの中央をオープンカット
 ・ネックヒール部 : 音叉型
 ・胴の深さ : 93mm ~ 101mm
 ・裏板 : 3枚はぎ




2011/04/14

7弦ギターの製作-15 完成

塗装がほぼ落ち着いたので、弦を張りました。これにて完了とします。

初めての7弦、バランスが良くて、まずまずの感じが出ているのでホッとしました。

▼糸巻き : 低音側につまみがが4つ、ギルバート製(客先支給)。
  ヘッドデザインは自分の形を7弦用にアレンジしました。
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▼1弦は20フレット付き
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▼バックはハカランダの3枚接ぎ、ネックはセドロ
黄色い縁取りはイチイの木、バインディングはパオロサ
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▼弦長640mm
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週末にはお嫁にいきます。