2007/10/26

ギターは目で作るor耳で作る?

ギターを共鳴ボックスにみたてて、発生音と振動波形との関係をつぶさに調べているサイトがある。
昔懐かしいFFTも今や手軽にパソコンでできるようで、ギター製作者としてはやはり一目置くたくなるツールである。

弦を弾いた時の音はたいてい耳で聴いて判断・評価するものだが、そのツールを使えば目で見ることが出来る(波形を観察するということ)。完成したギターについてはそれが丸裸にされるのであまり気分はよくないが、製作過程で使うのは有用だろう。なんのエコヒイキも気遣いもなくクールに「ダメだし」をしてくれるに違いない。

さてそうすると、その「ダメ」に対してどんなアクションで対応するかがキー技術になってくる。また人間の官能評価との相関をどう判断するのかもポイント。でも不可能ではないと思う。現にバイオリンやギターでこれを活用していい楽器が出来たという話を聞く。

長さを測るのにモノサシを使う感覚で、マイクとFFTを使って音を測るだけのこと。スピーカーだってちゃんと計測しているではないか。
と考えればいいのだが、何か得体の知れないものに引っ掛かっていて先に進めない。

2007/10/20

エンジからボルドーにかけて

ベース音域まで拡げたAruHarpがいよいよ組みあがって塗装に入るところで、例によってサンプルワークとなっている。
今回はエンジからちょっとボルドーも入ったような色に仕上げる。もちろん木目は残して上塗りはニスのポリッシングとする。

濃い赤こげ茶のチェロのようなイメージで、ベッチンかビロードのような深みと風合いをというから難しい。
染料樹脂を調合した酒精ニスでいくか、ぐっと和風に柿渋ベースでベンガラなどの顔料で調色するか。いずれにしても合成品は使わない。
後者のほうをまず試してみた。広葉樹ではどの樹種もまずまずだがスプルースでは楽器としてみるとどうもしっくりこない。渋すぎるのである。もう少し考えないと。
ただこの方法、椅子やテーブルなら落ち着きもあってすごく映えるかも知れない。

一方、酒精ニスのほうは週明けからテストできるが、こちらはもとよりバイオリンやチェロ用なので色さえ問題なければあとは塗り方だけである。タンポ塗りではあきれるほど時間がかかりそうだし、思い切ってハケ塗りでもしようか。でもハケをどうする? パリの塗料屋さんにあった一本100ユーロぐらいしてたあのニスバケがあればなあ。
2007/10/13

ネジ巻き

craftm_mon800.JPGスペイン訪問記。備忘録のつもりとはいえ公開している以上、読み手の反響がやはり気になる。
そのアクセス数が思ったよりずいぶん多いのでちょっと驚いている。
HPのなかでは常時トップを走る道具コーナーにも迫らんとする勢いだ。

まだまだ先があるのに、筆(指)の進み具合がはかばかしくない。備忘録なのに何を書くのか忘れてしまってはシャレにならない。
来月、人前でしゃべるのが2回もある。これにも使えるネタでもあるのでここらで気合を入れなくては。

写真 : バルセロナ近郊のモンセラット修道院 (スペイン訪問記にもうすぐ登場)
2007/10/04

秋は木工

工房周辺の田園地帯、今頃まんじゅしゃげが満開だ。それも恐ろしいばかりに密集している。これを、だんご咲きという。

久しぶりの家具づくりも終えた。大きいので取り回しが大変だったがインレイ細工もあったりして十分楽しめた。ホワイトアッシュ材にオスモのオーク色。初めての試みだったけど、いい感じ。これなら喜んでもらえるだろう。甲板だけは耐久性も考えて2回塗った。2回目の前に細かめのペーパーで軽くサンディングしたら、おそろしくツルツルになった。やはりタモやナラより目が細かい。

さてお次に控えしはAruHarp。この楽器、すでに新聞、ラジオで取り上げられて巷でのウワサもチラホラ。来週のコンサートはTV収録もあるとか。
今度のAruHarpは、従来より1オクターブ低い設計だ。やはりアンサンブルでは低音域が不可欠とのことで。
ギターでいえば6弦3フレットのGを最低音とした。当然大きくなる。新しい試みはいつも面白い。またテンプレート作りからのスタートになるが。
11月から年末にかけてAruHarpは大忙しらしい。それにデビューできるように張りきります。

そのまたお次に控えしは? たぶん本業でしょう。これで今年も千秋楽。
2007/10/01

秋色コレクション

涼しいを通り越してちょっと寒いぐらいの昨日、今日。こういうときはしみじみとした曲がやはり心に沁みる。
ちょうど昼のFMで表題の曲集があった。

「里の秋」。
旋律だけでまずこみ上げるものがある。
それだけに、すっきり・さっぱりとした表現で演奏したり歌ったりするのがたいへん難しい曲だ。過ぎたるは及ばざるが如しの典型といえよう。
かといって”棒”は論外。

そして歌詞。
深まりつつある秋の描写に心を奪われるが、主題はそこではなく戦場にいる父を慮る心情にある。つまり戦時中を語っている。主人公が子供なので聴いてるほうも自然にそれに同化される。そして境遇は異にしても、今のように豊かではなかったがそれを補って余りあるほどの家族のぬくもりと、その中で過ごしたあのころが思い起こされる。

蛇足だが、歌詞にヤシの木が出てくるのはちょっと意外。