2006/11/28

レモン色のギター完成!

craftm_crm07_hd.jpgトーレスモデルVer.1が完成した。どこがトーレスかというと、ボディのシェイプと大きさ・厚さ、ボディ内部の構造、そして写真のヘッド部分。現存するトーレスの中でも評判の高いモデルを参考にした。トーレスの中では最大クラスの大きさだが、現代のギターに比べればやや小ぶり。さらに板も薄いので1500gをきる軽さ。弦長は650mm。

さて肝心の音は、
 ・明るい、あたたかい、ふくよか
 ・弾くポジションでの音色の変化に富む
 ・パワフルさ/音の勢いでは前作のオリジナルモデル(ハカランダ)のほうが勝る感じ
気にしていたウルフトーンはソ(G)のあたりで、箱にしてからのタップ音(Bb)ではない。むしろ表面板だけのタップ音に近いことがわかった。

【結論】まだ弦をいくつか試す必要があるのと、1年ぐらいは経過しないとという話しもあるが、今回の材料組み合わせとしてはよくまとまっている。・・・ 機会あればみなさんの試奏評価も承りたく存じます ・・・

ということで次回作は『トーレスモデルVer.2』。ちょっと材料を変えて、もう少し足を突っ込んでみるつもりである。

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2006/11/22

ボタンラック

ギターの塗装に使うニスだが、まだ確立していないというか毎回どこか変えている。これは音作りというよりも意匠的な意味合いが強い。ニスに配合する添加物(天然樹脂)や塗膜の厚みによっては音的にも変化があるとは思うが、まだいくつも経験していない。
ギターに使うセラック(shellac)はラック貝殻虫の分泌物。これを適宜精製して塗料とする。原油を精製してコールタールや重油やガソリンなどが出来るようにセラックもいろいろ種類がある。

今回のギタに使ったセラックを紹介する。
 ▽裏・横板(ローズウッド)の目止め工程では、ボタンラック
  石油でいえば重油に相当するセラックで非常にワックス分が多いので目止めに有利

 ▽表面板(スプルース)の塗装では、GSN(商品名かも)
  石油でいえば軽油ぐらい。爽やかなレモン色に仕上げるために使用

 ▽裏・横板の本番塗装では、スーパーブロンズ
  石油でいえばガソリンかナフサ。最も精製度が高くほとんど無色でワックス分なし
  パーフリングやバインディングの白いラインを着色したくないために使用

 ▽裏・横板の仕上げ塗装では、前述のボタンラックを使用
  スーパーブロンズのみでは冷たい感じなので、リノキシンニスのように深みを出す

今回ボタンラックというセラック(春にパリで買ってきたもの)を初めて使った。目止めの効果はもちろんだがチョコレートみたいな色をしているわりには、塗ってもさほど色がつかないし仕上がりの感じもスベスベしていてなかなか味がある。ただし、これonlyではクリアー感が薄れるので要注意。

2006/11/20

やっぱりサックスのほうが

先日、craftm_07_undercoat_S.jpg連れ合いが所属する句会の合同パーティがあった。昨年はここでギターを弾いて冷や汗をかいたので、今年はサックスにした。音響設備つきの会場だったので伴奏用にカラオケCDを持参した。サックスなら緊張しないどころか聴衆が多いほど気分がいい。ただ選曲にはわりと気をつかった。アルコールの具合もほどよくて楽しい会合だった。ちなみに来週は結婚披露パーティーに呼ばれている。さあて選曲、どないしょう。

写真:きょう塗装がはじまったギター。今回は手前に見える2種類のニスを使います。既に塗ってますがまだ木地調整の範疇です。一昼夜おいてちょっとあれこれしてから、左下の瓶に入っているタンポでひたすらスリスリして鏡面にします。
2006/11/14

リクエスト - my favalite song -

サークルゲーム   : バフィー セントメリー
ローズガーデン   : リン・アンダーソン
シェリーに口づけ  : ミッシェル ポルナレフ
幸せの朝      : クリフ・リチャード
霧の中の二人    : マッシュ・マッカーン
雨をみたかい    : クリーデンス・クリアーウォーター・リバイバル(CCR)
ヴィーナス     : ショッキングブルー
マイ スイートロード : ジョージ・ハリスン
雨         : ジリオラ・チンクェッティ
天使の落書き    : ダニエル・ビダル
悲しき天使     : メリー・ホプキン
ノックは3回    : ドーン
この胸のときめきを : エルヴィス・プレスリー
サイモン&ガーファンクル  : いっぱい

まだまだあるけど・・・
十代のころの深夜ラジオ曲。自分とっては最高の名曲。むちゃくちゃ寒いので寝袋みたいなのをはいて勉強していた。
なおビートルズも好きだがリアルタイムではない。
FMかBSでまとめてやってくれないかなあ。オリジナルで。

2006/11/09

11月のある日

レオ・ブローウェルの「11月のある日」。シンプルな旋律ながら何か精神性を感じる作品。プロ、アマを問わずこれをレパートリーにしているギタリストも多かろう。自分も今が旬ということで、これに取り組んでいる。

きょう朝いちばんにギターの裏板を接着して「箱」になった。その糊が乾くまでヒマなので、久しぶりに温泉に浸かりに行くことに。
入之波温泉(しおのはおんせん)山鳩の湯という知る人ぞ知るまあちょっとした秘湯。奈良県吉野の山中にある。家からだと道が良くて混むところは無いのでちょうど1時間。でも奈良市や大阪からだとえらく遠い。

昼食。アメノウオの釜飯をいただく。アメノウオとはアマゴのこと。
そして温泉。黄土色の濁った湯で透明度は2~3センチ。湯船の枠全体が分厚い石灰とナトリウムが固まって黄色い石になっている。ちょっと異様だがいかにも温泉ぽい。露天風呂からは眼下に大迫ダム湖がキラキラ、見上げれば何重にも重なる山々。木々の色づきも下界より早いようだ。これが逆光に透けて風にゆれる。
さあデジカメでこの景色をと思ったら、バッテリーが切れていた、電源を入れっぱなしにしていたみたい。なので今日の写真はありません。

帰ってから、何を思ったかゴルフの練習場へ。クラブを振るのは4年ぶりかな。そのブランクをものともせず200発。あいかわらず「あかんなあ」。
私の11月のある日はこうして日が暮れた。

2006/11/07

グロッケンの音?

craftm_07_clip.jpg立冬の日の木枯らし一番。その風で工房の換気扇がONしているのに、ものすごい勢いで逆回転した。こうなると扇風機だなって思った瞬間、おびただしいホコリを巻き上げた。きょうは換気扇は点けずに仕事をした。

ギターのほうは裏板を接着するためのライニングを横板に貼ったことろ。(写真)
このときは木の洗濯バサミが活躍する。百円ショップ製だ。ライニング自体もマホガニー材から切り出した。柾の年輪が垂直になるように木取るという念の入りようで。

一方裏板はすでに出来上がっていて、クロスバーにニスを塗ったところだ。今回は裏板もけっこう入念に厚さ調整をした。叩いたら、ちょっとオーバーにいうとグロッケンシュピールみたいな音がする。インディアンローズなのに。ちなみに音程は”F#”のマイナスめがリッチで、倍音が少し入る。

2006/11/03

職人 VS 芸術家

craftm_paletbench_a.jpgデザイン段階から、ちょっとした製作秘話まで紹介してきたパレットベンチ、きょうが納品日だった。
床面から低いところにあって、2.4m幅という窓の前に配置してみる。するとあの見たこともない奇妙な形をした長イスが、想定以上にお部屋にマッチしたので一瞬息を呑んだ。この形のアイデアを出してくれた依頼者のOさんご夫妻も大喜び。
もしこれが駅にあるような四角いベンチだったら - それも2m40cmの -と思うと怖い。

日常の生活空間で道具として使う作品(家具)に限れば、周囲空間を豊かにさせ人を安堵させることが最も大切と常々思っている。それ自体のデザインがいかに優れていようと、稀有の杢の出た板であろうとそれは二の次、三の次である。それどころか却ってうっとうしさを感じることもある。
しかしこれには大いに個人差があるので注意を要する。この辺のバランスを気にするのか、わが道を往くのか、ここらあたりが芸術家と職人の分水嶺といえるかも知れない。