2006/08/28

楽器キット

先日来房されたお客さん(F氏と呼ばせていただく)に、ウクレレのキットをお勧めしたら早くも「完成しましたよ!」ということで今日奥様もいっしょに完成品を持って来られた。自分がこの道に入るきっかけとなったのと同じ全音社のキットだ。横板はすでにヒョウタン形に曲げてあるしネックもほとんど加工されているので、ウデに覚えのある人ならちょっと拍子抜けするかもしれないほど簡単に組めてしまう。
で、完成した暁には、楽器として立派に機能する。つまり思いっきり遊べるわけだ。しかもマホガニー単板という嬉しい材料。完成品ならウン万円はするシロモノ。この辺が手作り楽器の面白いところ。
F氏作のウクレレは、明るくてしっかりとした音色だった。そして良く鳴る。きっと多くのパーツの接着を確実にきちんとされた結果だろう。私のよりはるかにいい音だ。塗装は初心者ということで、ラッカーのハケ塗り+水研ぎの方法を提案した。なかなか見事に仕上げてあった。あとはコンパウンドで磨けば完璧といっておいた。
ひとつ修正が要るのはナット部での弦高調整。キットのパーツをそのまま使うとすごく弦高が高い → フレットを押さえると弦の張力が増す → 音程が上ずって音痴になる。加えて、非常に弾きにくい。
なのでこれは弦高を下げねばならない。同じくサドルも高めだったのでこれも削らないと。
本当にいい音がしたので自分も欲しくなった。今ならキットには無いバインディングやパーフリングといった縁飾りや、ロゼット(口輪)も「有り」で作れる。そういえばこの前べっ甲の端材とか鹿のツノをもらったっけ。同じ作るんだったらちょっと弦長を長くしたモデルがいいな。材は何にしょうかな。ペグは木製? ・・・
 
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2006/08/16

バットの木

craftm_r_dai2.jpg日本のプロ野球ではアオダモが主流だ。よく記念行事とかで選手が植樹したりする。一方、メジャーリーグになると圧倒的にホワイトアッシュ(アッシュとはタモのこと)がよく使われる。ヤンキースの松井選手もこれらしい。

ホワイトアッシュは適度に重くて反発に強い。昔テニスラケットにも使われていた。

家具作家が好んで用いるのは、ヤチダモ。国産は希少なので中国とかからの材が多い。また量産家具メーカーではコストの点で有利な輸入ホワイトアッシュで展開を図る動きもある。

さて、写真は最近作った「レンジ台」。これがホワイトアッシュ。ヤチダモに比べてやはり白い。この白さがいいのでクリアーオイルで仕上げた。木肌はヤチダモよりずっと細かくでスベスベしている。女性的な感じ。(詳細は当WEBサイトを)

外観に似合わず固くて重い。ミズナラといい勝負だろう。これならイスやベンチにしてもよさそうだ。

バットの続きの話し。現役で最多本塁打を誇るバリー・ボンズはハードメープル製のバットを使っているそうな。

 
2006/08/08

よみがえったお話し

craftm_bblade.jpg島根県まで目立てに出した2本のバンドソーブレードが帰ってきた。ついでに出したルータービット5つも含めて、1週間足らずという納期はありがたい。

ブレードをよく見ると、すくい角がついているではないか。もともとはほぼ90°だった。研磨機の設定がこうなっていたのだろう。当然、刃先が尖っているほうがよく切れるので「すくい角」がついているほど最初の切れ味はよい。そのかわり磨耗も早いとされている。材料の送り速さは刃や機械の能力に任せて、決してそれ以上に早く送りさえしなければ、すくい角がどうのこうのより刃は長持ちすると思っているので、今回の研磨姿は自分としてはありがたい。

テスト挽きしてみると、ひぇ~。見違えるほどの切れ味。TimberWolf の刃なのでもともと定評はあるが、新品のときより確実によく切れる。10cm厚のナラ材をスイスイ怖いぐらいに速く送れてしまう。心配していた走行性も少なくとも悪くはなっていない。あまり関係ないが断面の肌もキレイ。

目立てに出す前は黒く焦げた切りくずが出ていた。そのまま使い続けると、だんだん刃身が歪んできて蛇行して最後にはプチンと切れて、運悪ければ大怪我をするハメに。モーターにも負荷がかかって焼損とかも。

まあバンドソーに限ったことではなくて、テーブルソーではもっと危険だし、カンナ盤では全く精度が出ない。ルーターなら材がお陀仏で指もアブナイ。手道具も同じこと。

安全性もそうだが、仕事の出来栄えも刃の切れ味と正比例する。


 

2006/08/04

夏の一日

おそるおそる梯子(はしご)で工房のロフトにあがってみた。
日当たりはいいし、屋根裏丸出し天井板なしときているので、ものすごい温度だ。それでもここがサウナ風呂と思えばまだまだ涼しいかも。
工房は床も壁も屋根裏もすべて木で出来ているので、結構湿度調整をしてくれる。ロフトにはギター関係の道具と材料を置いている。春にドイツで買ってきた宝物と思っているスプルースやインディアンローズウッドなどには、おあつらえ向きの乾燥室といえる。ただし時々向きを変えないと偏りが出そうで気にはしている。
ここにおいておけば厚さ5mmしかないギター用材なんかは一年で十分に乾燥するだろう。でも水以外の成分(油とかヤニとか)がほどよく拡散するのにそれ以上に年数が要るとも聞く。
乾燥さえすれば楽器として工作するぶんにはなんら問題ないし、油やヤニの拡散は楽器になってから楽しみにすればいいとも思う。が、まあせっかくの材料なので少なくとも3年以上は待って、これらを使い始めるつもり・・・・・そこまで我慢できるだろうか